
JCBO IT・メディア・教育関連事業計画書
JCBO IT・メディア・教育事業計画
I. 事業理念
JCBOは香港を本部とし、日本・中国・ASEANを結ぶ多角的事業を展開する企業として、デジタルプラットフォーム戦略を中核に据えている。本事業は、IT技術・メディア・教育の三領域を融合させ、アジアの中小企業・個人事業者・教育機関のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援することを目的とする。
デジタル技術は、単なる業務効率化の手段ではなく、新しい商流と知識流通を創造する社会基盤である。JCBOはこれを「デジタル・インフラ事業」と位置付け、ECソリューション、メディア・出版、IT開発・教育システムの三軸を一体的に展開し、企業と個人がグローバルに価値を発信できる仕組みを構築する。
II. 事業構成
1. ECソリューション事業
中小企業・個人事業主のオンライン販売力強化と国際市場参入を支援する。Shopify・BASE・楽天・Amazonなど主要ECプラットフォームへの出店支援から、オリジナルD2Cサイト構築、SNS広告運用、SEO対策、物流連携まで、EC事業の立ち上げから運営までを包括的にサポートする。
特に越境EC構築では、日本から中国・ASEAN向けの多言語ECサイト構築、決済・物流スキーム設計を提供。香港法人を経由した国際決済・物流連携コンサルティングを強みとし、輸出入実務や通関処理の支援も可能である。貿易とデジタルマーケティングを同時に設計できる点が、他のIT企業との決定的な差別化要素となる。
2. メディア・出版事業
企業・地域・クリエイターの情報発信とブランド構築を支援するコンテンツ基盤を確立する。自社運営のWebメディアを通じて、企業PR記事、業界レポート、インバウンド・地域振興コンテンツを発信。さらに、電子書籍・雑誌・映像・音声コンテンツの制作・配信を通じて、多言語・多媒体による情報発信事業を展開する。
日中両言語での出版は、知識流通の国際化を促進し、YouTube・Bilibiliでの企業紹介・教育コンテンツ制作、Podcast展開など、クロスメディア展開による収益構造を形成する。メディア事業は、単なる広告媒体ではなく、EC・教育・貿易各事業の広報・販促のハブとして機能し、B2B・B2Cの両市場におけるブランド構築・顧客信頼醸成の中心的役割を果たす。
3. IT開発・教育ソリューション事業
企業の業務効率化と教育現場のデジタル化を支援する。長年の貿易・教育現場での経験を背景に、実務に直結するIT開発を行う。貿易管理システム、顧客管理(CRM)、請求書・支払管理、在庫連携ダッシュボードなど、業務特化型ツール開発を中心に展開する。
教育分野では、語学教育・特定技能試験対応eラーニングシステム、出欠管理、学習履歴分析などを提供。ネパールなど海外拠点の教育機関向けに多言語対応eラーニングシステムを構築し、教育の国際化とデジタル化を推進している。
III. 提供価値と対象顧客
中小企業に対しては、EC構築・物流・決済を一括支援し、D2C・越境EC導入を低コスト化。教育機関には、eラーニング・試験システム導入、教材デジタル化支援を提供する。クリエイター・出版社には、日中両言語出版、メディア連動広告・ECリンク収益を実現し、貿易・サービス業者には、CRM・請求・在庫連携システム開発によるDX支援を行う。
地方事業者・自治体に対しては、地域ブランディングと動画・記事・EC連携型メディア戦略を展開する。JCBOは、単なるIT導入支援ではなく、ビジネスモデルそのものの再設計を伴う「収益構造のDX化」を支援する。
IV. 収益モデルと成長戦略
収益は、ECソリューションの初期構築費・月額運営料・広告運用手数料・成果報酬、メディア・出版の広告収益・販売マージン・ライセンス収入、IT開発・教育の開発費・サブスク利用料・保守契約、そして統合プロジェクトによるクロスセル収益から構成される。複数の収益柱を組み合わせることで、変動リスクを分散した安定型ポートフォリオ経営を実現する。
年次展開では、2025年にECテンプレート開発・電子書籍出版開始でサイト構築実績20件・出版5タイトルを目標とし、2026年には越境EC支援型DXプラン展開で年間売上1億円・越境取引20件を目指す。2027年には教育eラーニング事業本格化で教育機関10校導入・受講者数5,000人、2028年には多言語化SaaSと出版プラットフォーム提供でSaaS導入企業50社・クリエイター出版100件達成を計画している。
V. 強みと差別化
JCBOの強みは、EC・メディア・IT開発のトリプルスキル構造にある。販売・広報・開発を同時に提供できる総合的DX支援は稀少である。日中バイリンガル対応と国際実務経験により、香港・中国現地の商習慣、法制度に精通し、実務交渉を代行可能である。
メディアとECを融合した収益モデルにより、自社メディア内で商品の紹介・販売を行い、広告とEC収益を相互補完する。教育とデジタルの連携力により、eラーニング・アプリ開発を通じ、教育とビジネスを同軸で推進する。柔軟な外注・協業ネットワークにより、リソース不足を外部連携で補完し、スピードとコストの最適化を実現する。
VI. 今後の展望
JCBOは、本事業を通じて「デジタルで世界と地域をつなぐ企業」としての地位を確立する。今後5年間で、デジタル貿易とクリエイティブ産業の融合、教育と人材育成の国際プラットフォーム化、SaaS事業への転換と資本提携の3つの方向性を推進する。
貿易・物流情報を可視化するIT基盤とメディア発信を連動させ、物理的商流と情報流を統合する。ネパール・ASEAN拠点のeラーニング展開を通じてアジア人材育成を支援し、蓄積したシステムをSaaS化して国内外企業へのライセンス提供と共同事業化を進める。
JCBOのIT・メディア・教育関連事業は、「デジタル×グローバル×クリエイティブ」を三本柱とする総合型DX支援モデルである。中小企業や教育機関、個人クリエイターが自らの価値を国境を越えて発信・販売できる環境を提供し、日本・香港・中国・ASEANを結ぶ新たなデジタル経済圏を形成する。技術と文化を融合させた「アジアのデジタル共創モデル」を推進し、企業・地域・人を結ぶプラットフォームとして、持続的な成長と社会的価値の創出を実現する。